病気の予防について

 大切な家族の病気を防ぎ、健康な生活を維持するには何をすればいいのでしょうか。
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・健康な生活習慣

 私達にも耳に痛い話ですが、健康の基本は生活習慣です。わんちゃん、猫ちゃんでも同じです。
 自然の中で生活してきた先祖たちと違って、飼い主が積極的に健康管理をしてあげる必要があります。
 たとえば、こんなこと。

  • 食事
    • わんちゃん、猫ちゃんに必要な栄養は人間とは違います。ライフステージやその子の体質に応じた適切なフードが必要です。また、食事の量をコントロールしないと肥満や栄養失調をまねいてしまします。
      フードに関する相談はスタッフまで。
  • 運動
    • 運動不足は肥満や病気、ストレスのもとになります。わんちゃんだとお散歩や運動、猫ちゃんはおうちの中で高いところに昇る、爪とぎなどの運動が必要です。
    • 過剰な運動も関節疾患を招くことがあります。またフリスビーやテニスボールなど使う道具によっては歯のトラブルが生じることがあります。
  • 被毛や爪、歯のお手入れ
    • 日々のブラッシングで被毛の状態を健康に保つことができます。また、異常の早期発見にもつながります。
    • のびすぎた爪は肉球に刺さる、折れて出血するなどのトラブルを起こすことがあります。
    • とくに小型犬では、お口のケアをしてあげないと歯周病を起こすことが多いです。
       →犬のオーラルケア(DSファーマ)
  • 環境

避妊と去勢

わんちゃん猫ちゃんの避妊、去勢手術には「子供を作らせない」ということ以外に、病気の予防としての意味があります。
・子宮、卵巣、精巣などに関連する病気を防ぐ。
 避妊手術を行っていない女の子に生じる「子宮蓄膿症」「卵巣腫瘍」は、ときに命に関わることのある病気です。避妊手術を行うことでこの病気を防ぐことができます。
 また、早期(一歳を迎える前)の避妊手術を行うことで、「乳腺腫瘍」になりにくくなります。(乳腺腫瘍は、犬では50%が悪性、猫ではほとんどが悪性と言われています)。
 男の子では、精巣がおなかの中にある「潜在精巣」の子では「精巣腫瘍」の発生率が高くなります。去勢をしていない男の子では「前立腺疾患」、「肛門周囲腺腫」、「会陰ヘルニア」といった病気が生じることがあります。
 繁殖を考えていない場合は、早期の避妊・去勢手術をお勧めします。

・避妊・去勢手術のメリット・デメリット
 避妊・去勢手術によって以上のような病気を防ぐことができます。また、性格もやや穏やかになる傾向があります(必ずではありませんが)。デメリットとしては太りやすくなることがあげられます。避妊・去勢後は食べ物の管理を行うことをお勧めします。

・定期的な健康診断

 わんちゃん、猫ちゃんは「病気やケガを隠す」名人です。
 あまり症状を示さずにゆっくりと進む病気や、生まれついての問題、あるいは目に見えない問題に関しては、飼い主様が気付かないことが多いように感じます。

 たとえば、

  • 腎臓や肝臓といったお腹の中の病気
  • 心臓の病気
  • 関節の異常
  • 歯や口腔内の状態が悪くなっている
  • 耳の中がただれている

など。
日々の診療の中でもなるべく異常がないかを確認するようにはしておりますが、病気の中には血液検査やレントゲン撮影、超音波検査などを行わなければわからないものもあります。
 若い子(7歳くらいまで)は一年に一回、高齢犬/猫(8歳以上)では一年に二回以上の定期的な健康診断をお勧めします。(わんちゃんでは、フィラリア予防前に血液検査をお勧めしています)。

・感染症の予防

 わんちゃん、猫ちゃんには他のわんちゃん猫ちゃんから伝染する感染症が多くあります。適切な予防を行うことで、健康な生活を維持することができます。

  • 混合ワクチン
    • 他の動物から伝染する病気を予防します。仔犬/仔猫のときには2回から4回程度、一歳以上の子で一年一回の接種を行い、感染症に対する免疫力を高めます。病気に全くならなくなるわけではありませんが、感染してしまっても症状は軽くですみます。
  • 狂犬病ワクチン
    • 現在、全てのわんちゃんに狂犬病ワクチンの接種と健康保険センターへの登録が義務づけられています。。学校などでの集合注射も行われていますが、最近は動物病院での接種が主流になっています。当院でも手続きが可能です。
       →大阪市市民の方へ 狂犬病予防注射(大阪市)
  • フィラリア予防
    • 心臓に住み着く寄生虫です。蚊の吸血によって感染します。体内に入ってしまった幼虫を退治するお薬を使って予防します。本来は犬の感染症なのですが、猫にも感染する(感染する可能性は犬に比べると低いですが)ことが知られています。当院では5月から12月までの予防をお勧めしています。
       →犬のフィラリア症の予防について(DSファーマ)
  • ノミ、マダニ他外部寄生虫
    • 吸血されると痒く、他の病気を運んでいることもあります。また、ノミは室内でも繁殖し、人間を刺すこともあります。スポット剤が主流ですが、食べるタイプの予防薬もあります。また、フィラリア予防と同時に行える錠剤もあります。
  • 内部寄生虫
    • お腹の中にすみつく寄生虫です。仔猫や仔犬だと健康状態に大きな影響を及ぼすこともあります。成犬や成猫だと健康状態にそこまでの影響はありませんが、抵抗力の弱い人間(子供、お年寄り)に感染することがあるので、予防をお勧めします。フィラリアやノミと同時に予防できる製剤もあります。